シャッターペイントで町おこし
長崎大学教育学部井川惺亮教授が主催する長崎大学公開講座「地域に根差した美術」が5回シリーズで7月16日から開講しました。
私も受講生の1人。慣れない手つきで絵筆を握っています。5回のうち3回は実技、残りの2回は講師を招いてのミニ講演、その2回目のミニ講演会が8月27日に開かれました。
テーマは「いろと色によるまちづくりとは」~まちづくり・ひとづくり・○○づくりの秘訣!~、講師は、井川教授の教え子で、現在高知県の高知中学高等学校の美術教諭の増田和剛氏。
約10年前、高知県土佐山田町の商工会から「さびれたシャッター通りを何とか人を呼び込む商店街にして欲しい」と協力依頼されたのがきっかけとなり、シャッターペイントで町おこしを実践している熱血高校教諭の痛快実践報告でした。
最初の土佐山田町ではシャッターの図案を決めるのに商店主の意見を最大限尊重し、実際の制作に携わる美術部の高校生達の瑞々しい感性を大事に「風神・雷神」「樹木と動物たち」に決定。足場をつくり赤や緑等の原色でペインティング、3年間で40店舗達成ストリートギャラリー完成。
その後は高知市消防団消防屯所25ヶ所にペインティング。そして現在も続く天神町通り商店街TANABATAアート・天神ミニミニまつり、佐川町西本町商店街町が植物図鑑に大変身!!(佐川町出身の植物学者牧野富太郎博士にちなんで)とその実践は精力的でとどまるところを知りません。
ある意味で殺風景な消防団屯所のシャッターに絵が描かれていたら、通りがかりの人は何だろうと近づいて見て、消防団の存在を一層身近に感じその活動にもっと関心を寄せるようになるのではないでしょうか。
素晴らしいアイディア!!アートとまちづくり、ひとづくりに挑戦し続ける先生のお話は、商店街の活性化策を考えている私にとってもとても参考になりました。
また、美術教育を学校の中だけではなく、地域とのかかわりの中でも実践している先生の姿勢は、今後の美術教育のあり方にも一石を投じているように思います。
参加した多くの高校生からは商店街の人々との交流で得られた貴重な経験が忘れられない思い出になったとメッセージが寄せられているとの事です。美術教育と地域との連携、今後の重要なテーマになりそうです。

●長崎大学公開講座「地域に根差した美術」の正式名称にはローマ数字の2が付きますが、当HPでは省略させて頂いております。
●高知県土佐山田町は平成18年3月1日に、香北町・物部村と合併し現在は高知県香美市となっています。
