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10月11日急遽開催された長崎市議会臨時議会

 10月9日の北朝鮮の核実験の発表を受けて、長崎市議会臨時議会が開催されました。議会運営委員会の委員全員が議案の提案者となり、意見書と決議の2本の議案が提案されました。

 反対討論の全文を以下掲載していますので、ご覧下さい。

●中村すみ代の議会発言

中村すみ代の議会発言 議第13号議案北朝鮮の核実験実施に強く抗議する意見書と議第14号議案同決議について反対し意見を述べます。

 61年前、長崎市はアメリカによる原子爆弾の投下により、壊滅的な被害をこうむりました。そのために、今もなお多くの被爆者が後遺症に苦しんでいます。以来、長崎市民は、核兵器の廃絶と世界の恒久平和を世界に訴え続けてまいりました。

 今回の朝鮮民主主義人民共和国(以下北朝鮮とする)による地下核実験を実施した旨の発表は、被爆地長崎の願いをふみにじるものであり、誠に憂慮に堪えません。しかしながら、私は、提案されている意見書(案)、決議(案)いずれにも次の3点を理由に賛成できませんので、その理由を以下述べます。

(1)北朝鮮が、今回何故この様な強硬手段に及んだのか、その背景にあるアメリカやそれに追随している我国政府がとっている北朝鮮敵視政策に一言も触れていないことです。金融制裁をはじめ、国連憲章第7章による軍事的強制措置も定めた制裁決議の選択の検討など、まさに北朝鮮封じ込め政策に他なりません。

 私は、どの国にも自国の独立と生存を守る権利・自主権があり、自国が滅ぼされるのを待っている国はないと思います。しかも、意見書(案)では、国際的な連携のもとに、実効性のある再発防止策などについて、必要な措置を講じることを我国政府に強く要望する内容となっていますが、長崎市議会は、軍事的強制措置もみとめるのですか。この間の経験からも制裁措置が、事態の解決にはならず逆に事態の悪化につながったことは実証済みです。粘り強い対話と強調による外交努力によってこそ事態打開の道が開けてくるものと信じます。

(2)決議(案)の最後のくだりですが。北朝鮮には、核開発の即時中止を求め、すべての核保有国に対しては、核兵器廃絶に向けた取り組みを求めていますが、何故、北朝鮮だけを名指しで、即時中止を求めるのですか。核超大国アメリカをはじめとする全ての核保有国に即時中止を求めるべきではありませんか。

 特にアメリカは、去る8月30日、ネバダ州地下核実験場で通算23回目の臨界前核実験を強行、また、核戦力の増強につながる小型核兵器の開発に着手、包括的核実験禁止条約(CTBT)の批准を拒否、今年4月に開催されたNPT再検討会議で、2000年のNPT再検討会議で合意された「核廃絶への明確な約束」を反故、インドの核開発は認める一方、北朝鮮の核開発は徹底して封鎖するというダブルスタンダードなど世界の安定と平和の最大の脅威になっているのはアメリカに他なりません。

 自国の核戦略は強化しながら、他国には核の放棄を迫る身勝手なアメリカの行動が、核拡散をもたらしていると言えないでしょうか。この様な、アメリカの姿勢こそを厳しく指弾すべきではないでしょうか。

 最後に
(3)被爆国である我国政府には特別な役割があると思います。我国政府だからこそ、アメリカに追随するのではなく、全世界の核兵器廃絶、とりわけアメリカをはじめとする大国に核兵器廃絶に真剣に取り組むように積極的に働きかけられる独自の立場にあることを自覚すべきですが、それを促す内容にはなっていません。

 以上、北朝鮮の核実験実施の報道を受けて開催された臨時議会への提案に対して、冷静に事態の推移を注視していくべきであり、被爆都市の長崎市議会が取るべき態度についての私の所信の一端を述べて、反対意見と致します。

2006年10月11日 長崎市議会臨時議会

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