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第51回全国母子生活支援施設研究大会

大会テーマ
母と子の危機を考える
~母と子の権利擁護・生活の拠点として~

佐賀県唐津市 10月24日~26日まで、第51回全国母子生活支援施設研究大会が佐賀県唐津市で開催されました。主催は、全国社会福祉協議会・全国母子生活支援施設協議会・佐賀県社会福祉協議会です。

 私は、25日のみの1日参加。22日~24日まで市議会厚生委員会の平成18年度の一般会計をはじめとする委員会所管の決算審査・26日は地域振興特別委員会の開催で、全日程は参加出来ませんでした。

 この週の忙しい合間を縫って是非とも参加を希望したのは、母子家庭の置かれている経済的・家庭的・精神的等の深刻な諸問題が母子生活支援施設で生活している母子に集中的に現れているのではないか、その現状を少しでも勉強したかったからです。

第51回全国母子生活支援施設研究大会 2日目の25日、午前中は3分科会が設定され、私は第2分科会「児童虐待、DV被害者、障害のある母子への支援をすすめる」に参加しました。

 この分科会の助言者は、神奈川県立保健福祉大学学長山崎美智子氏です。

 報告は(1)児童虐待、DV被害者を積極的に受け入れ、支援している施設(2)心理職を配置し、地域の医療機関との役割分担で支援している施設の事例発表がありました。

 昼食をはさみ、午後からは、山崎美智子氏の講演「母子生活支援施設におけるソーシャルワークと施設長の役割を考える」、シンポジウム「母子生活支援施設施設長としての利用者支援の視点」で3人のシンポジストがそれぞれの立場で発言しました。

 山崎氏は、母子生活支援施設の利用者は、二重、三重のトラウマを抱えて施設にたどり着いた母子であることから、安全という物理的な状況と安心という精神の安定を保障していくことがとても大事で、そのためには、無数のねぎらいの言葉を送り続けていくことによる信頼関係の構築や地域とのネッワークの大切さを強調されました。

 シンポジウムでは、施設長の立場から、施設の管理主義から利用者主義へ、お母さんの影に隠れている子どもに着目、そのような意味では母子生活支援施設は、子どものための児童福祉法にもとづく児童福祉施設であるが、もう一面、未熟なお母さんが多い中で、お母さんに子ども時代をもう一度やり直してもらうという意味でのお母さんのための児童福祉施設であるという認識にたって施設が「実家」となるような施設づくりに努力している・規則・規則でしばっていく施設の運営に疑問、お母さんの方にどうしても目がゆくが、児童福祉施設であるということを再確認して日常の業務に励んでいるなどの貴重な意見が出されました。

参加しての感想です。

 全国では、母子家庭は、122万世帯を超え、現在、全国に母子生活支援施設は約280施設あり、約5,000世帯、11,000人の母子が生活しています。母子家庭の数は、年々増加傾向にあり様々な生活困難に直面しています。

 総務省や厚生労働省の各種調査でも、母の不安定雇用や低賃金などによって経済的に困難な実態が明らかになっています。更に、福祉切捨てによる生活保護の母子加算の廃止、児童扶養手当の減額の動きによって生活基盤そのものがおびやかされています。また、近年はDV被害により入所する母子家庭が増加し、事態は一層深刻になっています。

 このように、経済的にも精神的・肉体的にも困難を抱えている母子が増加していることから、今日、権利擁護と生活の拠点としての施設の役割がますます問われてきています。

 母子生活支援施設が長崎市内に1箇所ありますが、設備面は勿論ですが、職員の配置数や質の向上等、母子福祉行政が取り組まなければならないことなど課題が見えてきました。特に、行政の「官」から「民」への規制緩和の流れの中で、母子生活支援施設にも直営を廃止して指定管理者導入の動きが進んでいますが(3割が導入)、利用者支援の確保が出来ない等全国の施設関係者から批判の声が上がっています。

 児童福祉法・児童憲章・こどもの権利条約の原点にもどって、現場をよく知ることからはじめようと考えています。

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