沖縄県うるま市・浦添市を視察
10月4日、5日の1泊2日で沖縄県うるま市と浦添市を視察しました。
初日は、うるま市を視察。
視察項目は、(1)事務改善提案制度の概要(2)特定事業主行動計画の概要の2項目です。
先ず、うるま市の紹介をします。那覇市の北東部(約25キロメートル)に位置し、2005年(平成17年4月1日)に2市2町が合併してうるま市が誕生。人口約12万人、農業と特別自由貿易地域等を含む県産業振興の拠点として形成されている商業都市です。
(1)事務改善提案制度の概要について、
市町村合併を背景に、職員の行政に対する参画意識や行政改革への意欲の向上、事務能率の改善、市民福祉の増進に寄与することを目的に取り組んでいるとのこと。
2005年度から現在までの提案応募件数は32件、内部で設置している審査会で審査し、約半分が採用され、人事記録に記載し後の人事配置に反映するとのこと。提案内容の一部ですが、・まちの予算書解説書(仮称)の作成(不採用)・公用車の一括管理に関する事務改善提案(即時採用)農薬購入補助金制度の改善について(行革採用)等となっています。
職員の数は、合併当初は1,130人でしたが、現在1,050人、合併後10年間(2014年度)で300人職員を削減する計画になっています。
(2)特定事業主行動計画の概要について、
2005年度から10年間の時限立法である「次世代育成支援対策推進法」により、市町村に義務付けられた計画で計画の内容の説明がありました。
特に私が関心を持っているのが、男性職員の育児休暇取得の数値目標がどう設定されているかでした。しかし残念ながら、数値目標は設定されていませんでした。(やはり、長崎市でも同様ですが、休暇中の経済保障・男女の固定的な役割分担意識の根強さ等取得できる条件整備が十分なされていないことが大きなネックとしてあるように思います)
ちなみに、沖縄県の市レベルで設定されているのは、浦添市・沖縄市のみで、浦添市は、2009年度に男性50%、女性100%となっています。
長崎市では、2009年度までの男性職員の取得目標値は10%ですが、担当課長さんの説明でも、市内部の男女共同参画社会に向けた取り組みはこれからですとありました。政府が進める「小さい政府」に向けた自治体への圧力で、どこの自治体でも市町村合併と行革を断行していることがよくわかりました。
しかし、職員を減らすばかりではなく、例えば、休暇もきちっと取れる職場環境を保障することこそ、市民が満足する行政サービスを提供することになり、そのことが、公務員への理由なき激しいバッシングにも自信をもって業務に取り組むことつながるのではないかと、私は思っているものですから、長崎市総務部には、減らすばかりが正しいということにはならないと、いつも直言しています。
翌日は、浦添市を視察。
視察項目は、(1)浦添市産業振興センター「結の街」施設概要です。
浦添市は、人口約11万人、那覇市と隣接、商業都市として発展しています。「浦添市産業振興センター結の街」は2005年1月にオープン、浦添商工会議所が指定管理者として市から管理委託を受け運営しています。建設に関わる事業費は、総額約20億円で国庫補助金は約18億円となっています。その補助金は、沖縄米軍基地所在市町村活性化特別事業として交付されました。
業務は、創業支援を中心に、PC教室開設、各種研修会の開催などが行われています。浦添市には、商店街らしい商店街はないとのことですが、昭和60年代大型店舗の相次ぐ出店で、地盤沈下したために市と商工会議所が「商店街近代化計画」を策定、任意商店街から振興組合に法人化したが現在は休眠状態とのこと。沖縄県は島なので、同じ島の中で「パイの食い合い」をしている深刻な状態が説明されました。
この様な状況の中でも、浦添市産業振興センター「結の街」は、沖縄県が進める西海岸開発事業の産業拠点施設として、食品・化粧品・自動車等の陸揚げ基地・卸団地が整備されているために法人住民税の増収につながっているとのことでした。
また、浦添市の戦前・戦後の歴史の概観にも触れることが出来ました。浦添市は、12世紀から14世紀までは、琉球王国の首都で市内にはその歴史を物語る遺跡が数多く残っています。(残念ながら今回は時間の関係で見学できませんでした)
また、海岸沿いの西部地域は、戦前は好漁場として漁業も栄えていたようですが、昭和19年に当時の日本陸軍が建設した飛行場を、戦後米軍が接収し、現在も米軍基地(キャンプ・キンザー)として使用しています。
センターから臨む基地【右写真】は、広大で私の印象としては、市域の一等地に居据わり、市民は緩やかな丘陵地での生活を強いられて、西海岸開発事業をはじめとする産業振興にも何らかの支障があるように感じられました。
うるま市にも米軍基地(ホワイトビーチ)があり市域の9%を占めていると聞きました。今回の視察でも、基地あるが故の沖縄が抱えている深刻な実態の一端を垣間見ることが出来ました。
▲オオゴマダラ(大胡麻斑)という名前の大きな蝶です。東南アジアに広く分布、日本では沖縄など南西諸島に生息。うるま市の議会事務局をおとずれた時に最初に案内されたのが、蝶が飛んでいる議会棟の中庭でした。議員さんたちが、天井に網をはり育てているとのことです。蝶はとにかく美しく、白と黒のコントラストが絶妙で、そして大きて(羽を広げると、13センチメートルにもなる)私は、ビックリしてすっかり舞い上がり、とにかく写真に残すことに夢中になってしまいました。しばらく興奮が冷めず、担当課長さんのお話に集中するまでしばらく時間がかかったほどです。
「オオゴマダラ」≫ウィキペディア(Wikipedia)
▲浦添市産業振興センター結の街の正面に「国立劇場おきなわ」がありました。沖縄伝統芸能の公開、保存・振興を目的に建設されました。冊封使は、琉球王国時代に国王の代替わりごとに、中国皇帝の命を受け琉球国中山王を封ずるために派遣された使いです。その冊封使を歓待接遇するために仕立てられたのが、組踊りなどです。王府は踊奉行をもうけ、1404年から1866年までの間に23回歓待したと記録が残っています。
●沖縄本島の地図
●浦添市ホームページ
●うるま市ホームページ


