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12月長崎市議会が閉会

12月14日、長崎市議会が閉会しました。下に掲載した文書は、「長崎市営住宅条例の一部を改正する条例」案に対する中村すみ代の反対討論です。皆さんのご意見をお聞かせ下さい。


●長崎市営住宅条例の一部を改正する条例への反対意見

 第106号議案・長崎市営住宅条例の一部を改正する条例委員長報告に反対し、その理由を述べます。
2007年12月議会市政一般質問 今回の条例改正の理由は、去る4月東京都町田市における暴力団員による立てこもり発砲事件が発生したことが契機となり、公営住宅の入居者等の生活の安全・安心の確保等を図るために、国土交通省の公営住宅における暴力団排除の基本指針をもとに、暴力団排除の規程を明確にし必要な整備をするためとなっています。

 勿論、私は、暴力団排除を条例に盛り込むことに反対するものではありません。また、入居申し込みの際に、暴力団でないことを誓約することに異論はありません。(正直言って、入居決定者のみでもいいのではないかという疑問は残ります。)

 それでは、何故反対なのかと申しますと、誓約とあわせて、警察への照会に対する同意を入居申し込み者全員に求め、暴力団以外の多数の入居決定者の市民の個人情報を警察に提供することに同意させるという点なのです。同意を入居の条件にすることの是非や、プライバシーの保護の観点からも慎重であるべきであり、特に最近では、住民基本台帳ネットワークや個人情報の漏洩問題などがあることからも、なお更慎重になるべきではないでしょうか。(誓約だけでいいではないか、そんなに市民が信用できないのかといった、心情的なものも私の思いにはあります。)

 同意を求めなくても条例案には、暴力団排除が明確になっていますし、誓約書の提出を求めることだけで、暴力団排除の抑止効果は十分か不十分かは別としても発生するものと思います。改正の根拠となっている国土交通省の基本指針によりますと、「入居手続きにおいて暴力団員ではないことを確約する書面を提出させるとともに、入居者が暴力団員であることが判明した時は明渡請求事由に該当する旨を書面により通知しておく」とあるので誓約書の提出を求める長崎市の判断は妥当なものかと理解します。

 しかし、同意の問題ですが、基本指針では、暴力団員及び暴力団員であることが疑われる者への対応として、入居申込者全員に同意を求めるということは通知にはなく、事業主体に対して、暴力団員に関する情報提供や入居申し込み・明渡請求などの際の職員への暴行防止等のために必要な支援を警察に対し依頼することや、暴力団員等による不法行為等が行われた場合は、警察への通報や捜査上必要な協力を行うこと、となっているだけです。

 私が調査した自治体の中にも、誓約書をとるように予定しているものの、警察への照会については、照会することがありますという表現にとどめているとか、入居が決まった者のみに誓約書の提出を求めるとかがありました。従って、暴力団排除を理由に、入居を申し込む全ての市民に、警察への照会に同意を求めることを前提にした改正案には以上の理由で反対致します。

 2007年12月14日 長崎市議会議員 中村すみ代


長崎市議会での中村すみ代

●高齢者いじめの冷たい議案に反対

 長崎市議会12月議会では、老人交通費助成適用年齢の延長にあたって長寿祝い金を廃止しないことを求める請願書が提出されましたが、請願が否決されました。

 現行、77歳(喜寿 1万円)88歳(米寿 3万円)99歳(白寿 5万円)が支給されていますが、77歳と88歳を廃止して、その財源を老人交通費の財源に充てるために、12月議会には「長寿祝い金の一部を廃止する条例」案が提案されていました。老人交通費は、年額5,000円、80歳以下の高齢者に支給されていますが、年齢制限を撤廃するのと引き換えに、制度は別のものであるにもかかわらず、この様な高齢者いじめの冷たい内容の議案に反対、請願採択に賛成しました。

●地域振興特別委員会での質問

 議案審査とは別に、議会開会中には特別委員会も開催されました。私が所属しているのは、地域振興特別委員会、主に合併7地区の地域振興について審査しています。12月議会では、総括質疑が行われました。委員会での、私の質疑と回答は次の通りです。

(1)来年度予算編成における地域振興基金及び産炭基金の財源の活用について
(2)旧産炭地域の炭鉱資産の活用・保存について(軍艦島の保存・活用との関連において、歴史的背景を踏まえた観光ルート開発の考え方)

▼(1)についての回答

地域振興基金(約40億円)については、今後とも設置目的である「地域住民の連帯強化または地域振興等の事業に要する経費の財源に充当すること」として、地域振興事業に活用してまいりたい。とくに、地域の一体化やコミュニティの醸成に大きく貢献しているまつり・イベントや文化活動等については、その運用益を活用したいと考えている。

産炭基金のうち、平成23年度までに終了する活性化基金については、平成19年3月末時点で残額が約46億600万円、雇用創出が条件となっている新産業等創造基金については、同じく平成19年3月末時点で約37億1,100万円となっている。

平成19年度では、活性化基金については、本市では民間事業者による実施分をふくめ5件の事業で約1億円の助成金が承認されている。また新産業創造等基金については、2件が承認され助成額は2億2千万円となっている。平成20年度以降の産炭基金事業については、本市が取り組んでいる「ながさき暮らし推進事業」など6件の事業のほか、民間事業者からも相談を受けている状況である。

産炭基金は、本市の厳しい経済状況の中、旧産炭地域の振興にとって貴重な財源であるため、民間の活力を極力導入し、旧産炭地域の振興が図られるよう、関係する行政センターにおける事業の周知を始め、市の広報紙やホームページによる基金活用を周知し事業の掘り起こしに繋げてまいりたい。

▼(2)についての回答

世界遺産登録を目指している軍艦島と高島、野母崎、伊王島地区及び旧長崎市内を含めた近代化遺産群とを連携させ、地域活性化に結びつくような観光ルートの設定に取り組みたい。また、産業遺産とこれに関する負の遺産については、様々な視点からそれぞれの認識を整理していくことが必要であると考える。

市当局の回答に対して次のように意見を述べました。

●産炭基金や新創造等基金は県が管轄なので、長崎市が全部活用することは出来ないが、合計約80億円超、この財源を活用しない手はないこと、7地区は雇用の場がなく人口減少が進んでいるのに、財源があってもそれを活用しようとする意欲が伝わらない、企画部にどんな事業が対象になるのか、事業をつくっていくことに真剣になるよう強く要請しました。

●私が考える、開発に関わる際の基本的な視点を4点にまとめて述べました。

(1)炭鉱資産の活用と保存を考える時、戦時中における労働力確保のために、国策として主に中国・朝鮮からの強制労働の歴史の事実に触れないわけにはいかないこと。1940年代長崎県内には、7万人の中国・朝鮮の人々が炭鉱や造船所等で強制労働にかりだされていたこと。

(2)「負の遺産」というのは、この様な歴史の事実を記録にとどめていくという考え方がストーリーの底流に流れていることが重要であること。野母崎には、軍艦島から過酷な労働から逃亡するために海に飛び込み溺死した死者を弔う碑が建立されている。

(3)アジア観光の活性化を目指している本市にとっては、歴史の事実に真摯に向き合うことこそが、アジア観光の基本ではないか。

(4)また、グラバーさんや岩崎弥太郎さんを顕彰するのも大事だが、過酷な坑内労働に従事し閉山で炭鉱を追われた日本人労働者等庶民の視点も重要ではないか。

ご意見、ご感想を中村すみ代にお寄せ下さい

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