長崎市議会6月議会の報告(その1)

6月25日、長崎市議会6月議会が閉会しました。最終日の賛成討論を掲載します。長崎市民病院産科での通常分娩の大幅値上げに対する条例改正案ですが、熟慮の上要望・意見を付して賛成しました。
(掲載したものは討論原稿ですので、議事録に掲載される内容と細かな点で相違があることをご了承下さい)
長崎市立病院使用料等条例の一部を改正する条例につきまして意見・要望を付して賛成いたします。
本条例改正案は、通常の分娩について、民間の産科医療機関でリスクが低い通常の分娩を担い、地域周産期母子医療センターの機能を持つ市民病院ではリスクの高い異常分娩を受け持つなどの役割分担を明確にするために、分娩料を改定することで促進しようとするものとしています。改正の内容は、長崎大学医学部・歯学部付属病院と同一の料金が提案され、その内容の主なものは、9月より時間内通常分娩を、現行16万円が25万円と9万円の値上げ案となっています。日赤長崎原爆病院も7月から現行16万円を21万円に改定することになっていると聞いておりますが、今回の値上げ幅より抑えております。
私は、今回の値上げ幅は、(1)あまりにも大きく市民の皆さんに理解していただく事はなかなか難しいのではないか(2)役割分担の誘導につながるのか(3)低所得にある妊婦の病院選択において制限を課すのではないか等を考えた時、市民の立場からすれば、本来であれば賛成できるものではありませんが、私なりに検討し賛成することに致しました。次の理由からです。
厚生委員会資料として提出されている日本産科婦人科学会長崎地方部会会長・日本産婦人科医会長崎県支部支部長連名の市民病院院長へ提出された「分娩費見直しに関する要望書」の中に、産婦人科医師の確保と周産期医療の維持、勤務医の離職、新人医師の産科離れを防ぐための産婦人科医師のインセンティブ付与のために分娩費値上げで増加する収入を源資として、分娩手当として給付するなどが必須という内容に賛同したからです。
先程の委員長報告では、議案上程の検討過程の中で、要望書の内容について病院局内部でどの程度考慮されたものか定かではありませんが、私はこの部分に注目しました。最近の産科医不足を背景に、産科医確保のために待遇の改善策として、公的病院において分娩手当を設ける病院が少しずつですが増えています。私の短時間での調査でも、神奈川県の藤沢市民病院の産科医並びに助産師に分娩業務手当を支給するための議案「藤沢市一般職員の給与に関する条例の一部改正」が6月議会に上程され、さる6月20日に分娩業務手当の支給が可決されたと伺っております。神奈川県ではその他に大和市・厚木市・横須賀市・小田原市が既に実施しているようです。
また、九州では大分県中津市市民病院が既に制度化しております。長崎市民病院においては、平成19年度の分娩件数は302件と年々増加しており、昼夜を問わない産科医の労働環境は厳しいものがあることは想像に難くありません。新病院建設の柱の一つに小さな命と母体を救うための周産期医療の充実に重点を置いていることからも、将来を見越した医師確保並びに優秀な医師を燃え尽きさせないための待遇改善策として新たな手当制度を設けることが重要ではないかと考えます。
従って、病院局において分娩料の改定とあわせて分娩手当を新たに設けるための検討をしていただきたいことを要望・意見として申し上げ賛成の討論と致します。
